生命保険

生命保険の営業中にされたひどい対応③

この記事は寄稿記事です。保険の営業職に務めた経験のある40代ビジネスパーソンの方が営業中にされたひどい対応についてまとめています。営業職の人にとっては契約が全てです。顧客から契約を取ることによって、その人の実力や信頼度がわかります。今回はそんな契約に関するお話です。

営業にとっての契約とは?

営業にとってご契約という結果は全てを解決してくれます

ご契約は目標であり、嫌なことを忘れ去らせてくれる精神安定剤のようなものであり、自分が受け入れられた証であり、自信の源です。個人事業主ですから、ご契約があり、売り上げがあることで次の仕事への投資ができます。また自分の家族も養えます。

ですから明日プレゼンテーションだという日はワクワクと不安が同居した何とも言えない時間です。

「プレゼンテーションはお客様へのプレゼント」とよく上司から言われていました。自分の提案が商談相手の人が喜ぶプレゼントになっていないといけないよとよく言われたものです。

 

印象的なプレゼンテーション

印象的なプレゼンテーションがありました。

その方は表参道で3店舗美容院を経営している40代後半のオーナーです。この方との出会いは元々自分の髪を切ってもらっている美容師さんに紹介してもらいました。

紹介してもらったといっても無理やりお願いしたといった方が正しいです。ほとんどすべてご紹介がそうなのですが、ご契約に至ったお客様が、最初の出会いから最後まで全てに感動して紹介したいと自発的に感じていただくご紹介は10年間働いて1度しかありませんでした

目の前の人が紹介を出さざるを得ないように営業技術で持っていくやり方でお名前をいただいていました。ラーメンの味に感動し「めちゃくちゃ美味しい!」と誰かに薦めるような紹介のされ方をしたいものだと常々感じていたものです。

紹介元の美容師さんと大変仲が良かったせいもあり、最初にお会いしたときには快く受け入れてくれ、またちょうど保険のことを検討していたタイミングだったと話していました。

そして保険の考え方を伝えるこの最初の訪問でもオーナーは深く感じ入った様子で、

「そうですね。いい加減ではなくきちん家族と会社のこれからの計画を立てなければいけませんね」と次の話を聞きたいと言っていただけました。

長年経験していると、この最初の訪問が終わった段階でご契約まで至るかどうかわかります。今回は鉄板でご契約になる、そんな感触を得た訪問でした。

 

提案と契約

その後3回訪問し、家と会社の保険がごっちゃになり整理されていないことや、退職金を含めた老後に対する不安といった課題がわかり、それを解決するプランを提案することになりました。年間保険料約500万円提案です。

余談ですが法人保険の提案時には必ず顧問税理士に同席していただいています。税理士は会社のお金の流れを管理しています。保険に加入するということはキャッシュフローが大きく変わってくることなので後でいろいろトラブルになり、契約が無くなってしまうことを避けるためです。

要は営業の基本である契約時に決裁権を握っている人にあっているかどうかが大切なのです。家族であれば奥様にお会いして説明しないとご契約にならないのです。

私の提案はオーナーも気に入っていただけ、また税理士も納得してくれました。では次回お申し込みですので社判と丸印をご用意下さいと伝え、次回のアポイントをいただきその場を後にしました。

これもある意味で、次回はご契約ですよというクロージングになります。ここで否定されなかったのでこれは確実にご契約だと感じ、実際に次の訪問ではご契約に至りました。

 

突然の撤回

ところがその3日後です。お客様電話センターに契約をやめたいという旨の連絡が入りました。電話主はオーナーだったようです。

ただ問題がひとつありました。告知書といって、保険の契約では自分の健康状態をありのまま報告する義務があります。その書類を提出すると、契約の意志があるという意味があって申し込みの撤回ができません。この書類を提出してしまっていたのです。

いわいるクーリングオフですが、それはもちろん、あれだけ感触がよかった商談だったのになぜ撤回したいか、そっちの方が気になっていました。

上司に経緯を伝えたところ、通常はあり得ないことなのですがクーリングオフできるよう会社に掛け合ってくれました。またクーリングオフの書類に一筆必要だったのでオーナーに連絡を入れ、お会いする時間をいただきました。

「なぜ撤回に至ったのか聞こう」様々な想定問答を繰り返しイメージしていました。

到着して最初にオーナーがこう言いました。

「本当にごめんなさい。税理士が同じものを提案してきて…」

これを聞いた瞬間怒りを通り越して呆れ果てました。これだけ話し合いを重ねて、課題を見つけて、それ解決するためのプランをそのままパクられた

税理士は保険の代理店をしていることが多く、事務所の売り上げに柱になっていたりします。今回もそうで、ちょっとだけ私の提案よりも保険料が安かったことも決め手になったようです。

 

選択は市場価値を表す

要はそれを上回るだけのものが私になかったということだったのです。価格で決められるレベルで私自身の市場価値がそこまでではなかったということだったのです。

同じようなことは日常起こりえます。

髪の毛を切るために10分カットにいくか倍以上お金を払って美容院に行くか。ドトールに行くかスターバックスに行くか。その価値を高めていかなければ存在意義がないのです。

かなり悔しい経験でしたが、自分の実力のなさをあらためて知った機会でもありました


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