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外資系生命保険営業のリアル⑩生命保険の種類や特徴は?どの保険会社がいい?

この記事はキャリアについての寄稿記事です。外資系生命保険の営業職として10年間勤務された経験を持つAさんより頂いた、キャリア体験談を基に構成しています。10記事目の今回は生命保険の種類や特徴についてのお話です。3種類の生命保険の特徴、保険金支払いの実態などについて詳細に語られています。

生命保険は3種類ある

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「生命保険は何種類ある?」

この質問に即座に答えられる人はほとんどいません。多くの人は種類と商品をごっちゃにしてしまい、こんがらがってしまいます。

生命保険には「定期保険」「養老保険」「終身保険」の3種類があります。これらはそれぞれ毎月の保険料や保障期間などが異なります。

 

3種類の生命保険の詳細は?

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定期保険

定期保険は文字通り期間が定まっている保険のことを指します。一定期間、万一があったら保障しますという保険です。

例えば、25歳から65歳までに期間を決めて、万一があったとき1000万円保障しますという定期保険があります。この保険では期間中に万一が起きたら1000万円支払われますが、65歳を過ぎて万一が起きても何も支払われません。毎月支払い続けてきた保険料は戻ってきません

いわゆる掛け捨ての保険ですが、「養老保険」や「終身保険」と比べると安いです。25歳男性で65歳まで1000万円保障される定期保険の保険料は保険会社にもよりますが、月々2500円ほどです。

養老保険

養老保険も定期保険と同様に、保障期間が定まっている保険です。定期保険との違いは、支払った保険料がすべて戻ってくることです。

例えば、25歳から65歳までに期間を決めて、万一があったとき1000万円保障しますという養老保険があります。この保険では期間中に万一が起きたら1000万円支払われますが、65歳を過ぎて万一が起きても何も支払われません。しかし、これまで支払ってきた保険料は運用されてちょっと増えて戻ってきます。保険が満期を迎えた「満期金」といわれるものがこれです。学資保険、年金保険がこのタイプです。

万一が起きたら家族を「養」い、満期を迎えたら貯まったお金を「老」後に使うことができるということから養老保険と名付けられています。保険料は「定期保険」や「終身保険」と比べて一番高く、25歳男性で65歳まで1000円保障されている養老保険の保険料はだいたい月々2万円ほどです。要するに、40年かけて1000万円近く保険料を支払って満期を迎えると1000万円プラスαが戻ってくる保険です。

終身保険

終身保険は「定期保険」や「養老保険」と違い保障期間が一生涯です。保険料を支払う期間は自分で選べ、一生涯支払い続ければ毎月の保険料は安くなります。65歳までと期間を決めて支払うこともできます。

また支払った保険料は戻ってきます。短期に解約するとそれまで支払った分は戻ってきませんが、仮に65歳まで支払うという設定で、65歳時に解約すると支払った保険料プラスαが戻ってきます。

支払う保険料は「定期保険」と「養老保険」の中間で、25歳男性で65歳まで1000万円保障される終身保険の保険料は月々1万4000円ほどです。支払期間が長くなればなるほど月々の保険料は安くなりますが、その分解約して戻ってくる保険料は元本割れします。

 

どこの保険会社がいいのか?

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保険料の安さだけでいえばネット保険とそれ以外の保険会社に分けられます。当然ネット保険の方が保険料は安くなります。

保険料の内訳に付加保険料というものがあります。これは保険会社の人件費や家賃、通信費、書類などの備品といった、お客様にサービスを提供し続けるために必要な経費が含まれています。ネット保険は会社を構えている大手保険会社や外資系よりも、会社の運営にかかるコストが抑えられているので保険料が安くなります。

ただ、どこの保険会社がいいのかというと、実はよくわからないというのが本音です。保険で一番大切なことは、万一が起きたときにお客様が契約時に理解した保障内容で、しっかり保険金が支払われ家族を守ることができるか、これに尽きると思います。しかし、その実態を掴みきれないのです。そのため、私が働いていた外資系保険会社の実態とその時に聞いた他社の話をお伝えします。

 

保険会社の本質は保険金支払い

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私が働いていた外資系保険会社は何よりも支払いという保険会社最大の使命を果たそうと、全社員が一丸となっている会社でした。お客様一人ひとりに担当者がいるので、万一のときには付きっきりで対応してくれます。ネット保険ではこれはできません。

保険金支払いは約款と呼ばれるお客様との契約時の約束事に従って査定を進めます。約款は文章なので、その言葉からどのように理解するか、どのような可能性まで含めるかといったグレーで曖昧な部分がどうしても出てきます

例えば支払い条件に「視力を失った場合」ということがあります。あるお客様で、光を感じることはできるけれど何も見えなくなった方がいました。約款に従えば支払はされません。なぜなら視力は失ってないからです。しかし、風景が見えていないのは視力を失ったことと同じともいえます。この時担当者がお客様と会社の間に立ちその交渉にあたった結果、保険金が支払われることになりました。このようになんとか支払える可能性から考える保険会社は、あまりないのではないでしょうか。

他社の話ですが、医療保険がメインの外資系保険会社は保険金を支払うかどうかを査定する社員が2人だけだったそうです。契約件数からすると、1日に数百件の支払い相談があると想像されますが、それを2人で細かく査定できるとはにわかに信じ難いです。

それではどんな保険会社がいいのでしょうか。お客様の立場で考えれば、本質である保険金支払いというサービス、会社の支払いに対する考え方、事例などを調べられるだけ調べて、やはり担当者がついた保険会社がいいと考えます。

 

複雑で難しい生命保険への不安:編集後記

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2008年に登場したネット保険はぐんぐんと新規契約数を伸ばしていました。しかし、2011~2012年をピークに新規契約件数は減少し始めました。

「外資系生命保険会社営業のリアル⑨」でも取り挙げたように、家族構成、年齢、収入など保険を選ぶ際に考えなければならないことが人により異なるため、どの生命保険がいいかは人それぞれ違います。これまで営業パーソンが実際にお客様に会いに行き、その人を取り巻く環境を理解し提案していた生命保険ですが、ネット保険ではその複雑さに対応しきれていないのではないかと考えられています。やはり多くの人は生命保険を選ぶ際に、複雑さや難しさを不安に感じ営業パーソンと相談しながら決めたいと思うのではないでしょうか。

これまでの記事からもわかるように、生命保険を安易に安さだけで選んでしまったり、営業パーソンに勧められたものを鵜呑みにして選んでしまったりしては、保障が必要なときに大変な想いをしてしまうかもしれません。保険選びを親身になって考えてくれる、万一のときに自分たちのために動いてくれる、そういった信頼のおける保険会社や営業パーソンと出会いたいですね。

⑨20代が入るべき生命保険◀


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