地方公務員の年収、手取りは高い水準。今後は下がることも視野に

地方公務員の平均年収は約670万円でサラリーマンの平均よりも高いです。ただ、今後の年収や待遇は日本経済の動向次第といえます。学校の先生、警察官や消防士、知事や市長など、地域や街のために貢献してくれる地方公務員。実際にどのような水準で働いているのかご存知でしょうか。この記事では地方公務員の定義や種類、年収や今後の動向についてまとめました。

 

地方公務員の一般職と特別職の違いと定義

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地方公務員法第2条によると、地方公務員とは地方公共団体に所属するすべての公務員を指します。

各都道府県や市町村に雇われている人は、地方公務員と呼ばれます。

 

地方公務員には

  • 特別職地方公務員
  • 一般職地方公務員

の2種類があります。

 

特別職地方公務員

就任するのに選挙による選出や地方議会の同意が必要なのが「特別職地方公務員」です。

都道府県知事や市長、地方議員などがこれにあたります。

 

一般職地方公務員

その他の地方公務員が「一般職地方公務員」です。

市役所職員、県庁職員、教員、警察、消防士などがこれにあたります。

 

一般職地方公務員には原則、地方公務員法が適用されますが、特別職地方公務員には、規定がない限り適用されません。

 

 

多くの人が想像している地方公務員とは一般職地方公務員のことなんです。

では、実際に地方公務員の人たちはどのような状況におかれ、どんな待遇なのでしょうか、続けてみていきましょう。

 

20年連続の減少!?地方公務員は全国に約275万人

地方公務員数

  • 274万3,654人 (平成26年4月1日現在)

総務省の調査によると、地方公務員の数は平成26年4月1日現在で274万3,654人です。

 

平成6年の328万2000人をピークとして

  • 20年連続で減少

しています。

 

この20年で地方公務員の数は

  • 約20%減少

しているのです。

対前年比では8830人の減少です。

 

分野別にみると、国が定員数を広げている

  • 警察
  • 消防
  • 福祉
  • 教育分野

が約180万人で、全体の約70%を占めています。

 

人気があるといわれている地方公務員の数は減少を続けているというのは少々意外でしたが、待遇の方はどうなのでしょうか?

 

民間企業より200万円も高い、地方公務員の平均年収

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地方公務員平均年収

  • 669万6464円 (平成26年時点)

総務省の「地方公務員給与実態調査結果の概要(平成26年)」によると、地方公務員の平均年収は669万6464円です(平均年齢42.4歳)。

 

年収の内訳は

  • 給与月額:33万6551円、
  • 交通費などの諸手当:月額8万3290円 、
  • ボーナス:年に165万8372円

ほどです。

 

厚生労働省の「平成25年民間給与実態統計調査」によると

  • 日本の民間企業の平均年収は414万円

なので、

  • 地方公務員の年収は全国平均よりも200万円以上も多い

のです。

 

年功序列での昇給制なので20代から高収入は見込めませんが、長期的な雇用を考えると、手堅い仕事として人気な理由がわかりますね。

 

しかし、

 

くわしくみていくと実際には職種によっても待遇や仕事の内容はずいぶん違うことがわかってきますので次の章でしっかりとみていきましょう。

 

 

年収だけじゃなく仕事内容も重要なポイント!地方公務員の職種

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地方公務員の平均額面月給は

  • 額面で約42万円

ほどです。

  • 手取りは月に35万円程

になります。

 

都市部で一人暮らしの場合、

  • 月の固定費は約14万円程

なので、

  • 手元に21万円残る

ことになります。

 

ボーナスもあるので、子どもがいる場合でも充分に生活することができる給与水準ですよね。

しかし、実は職種によって待遇や仕事の内容はずいぶんと違うのです。

 

職種によって変わる

職業別にみると平均年収は

  • 警察官:約739万円
  • 一般行政職:約651万円

約90万円の差があります。

 

地方公務員といえど、職種によって給与も勤務体系も大きく変わります。

 

警察官や消防士は勤務時間が不規則で、非番遅番、夜間勤務、休日出勤など日常茶飯事です。

市役所や県庁の職員であれば基本は1日8時間勤務で休みは暦通りです。

 

あくまで地方公務員の「平均年収」や「勤務時間」とは、数ある公務員職種全体の平均値ですので注意してください。

 

就職を考える際には「地方公務員」「国家公務員」といった大枠ではなく、「教員」「警察」といった

  • 職種別に考えるのがオススメ

です。

 

 

職種によって、待遇が違うことがわかった思います。

そして、忘れてはいけないのは地域によっても待遇に開きがあるということです。

どこで地方公務員になるかによって生涯年収も大きく変わってきますので、次の章でみていきましょう。

 

地域で違う!地方公務員の年収トップ3とワースト3

地方公務員の平均年収は職種によって違いますが、勤め先の都道府県の間でも差があります。

以下、トップ3県とワースト3県を総務省の地方公務員の年収データ(平成25年)を基にまとめました。

地方公務員平均年収トップ3県

  • 1位 東京都 711万396円
  • 2位 三重県 701万816円
  • 3位 神奈川県 693万4132円

地方公務員の年収は地方財政に影響するので、移り変わりが激しく1位以外は毎年変動しています。

トップ3県には人口の多い都市が中心にランクインしています。

 

三重県の人口は183万人ほどですが2位にランクインしています。

地方公務員の年収の全国平均は約670万円ですが、この6年間で約70万円下がっています。

三重県は減少幅が低かったので、高順位にいます。

地方公務員平均年収ワースト3県

  • 45位 高知県 621円万5568円
  • 46位 鳥取県 606万2296円
  • 47位 沖縄県 581万452円

ワースト3県は高知県、鳥取県、沖縄県です。

高知県は1位の東京都と比べて約90万円の差がありますが、そのぶん物価も安いので、同じ公務員でも東京で暮らすよりも高知で暮らす方が生活水準は高いかもしれません。

 

地方の経済状況、人口などによって地方公務員の平均年収は大きく変わります。

経済状況を知るうえでの1つの目安になりますね。

 

そして、今後の地方公務員の年収を占うには、経済状況をみればいいということですね。

では、今後の地方公務員の年収はどのような予測ができるのでしょうか?

 

今後は下がる!?日本経済に影響を受ける地方公務員の年収

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前述の通り、直近6年間で地方公務員の年収全国平均は約70万円下がっています。

公務員の収入は日本経済の動向が影響します。

日本経済が上向けば公務員の年収も上がりますし、停滞すれば下がります。

 

今後の日本経済が衰退シナリオで進む場合、公務員の年収も減少していくと考えるのが自然です。

 

ただ、地方公務員の年収が下がる中で、一定の高水準を保つことができる地域では、相対的に年収はあがります。

例えば三重県や愛媛県は他の地域が減少トレンドの直近6年間でほとんど変化がありませんでした。

 

全体的に給与水準が上がっていくことは現実的ではありませんが、地域経済が活性化される都道府県では、横ばいや微増のシナリオはありえます。

 

最後に、今後、地方公務員になりたい方へのアクションアイテムをご紹介して終わりにしたいと思います。

 

日本の経済動向を予測し、公務員としての将来を考える

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この記事を読んで公務員になりたいと思った方へオススメのアクションアイテムは

今後の日本経済の動向を勉強する」です。

 

公務員は国に就職するようなものなので、日本の経済環境の変化がそのまま年収や待遇に反映されます。

どんなに優秀で成果をあげている公務員でも、日本経済が衰退すれば年収や待遇は下がるのです。

 

またギリシャのように深刻な経済危機が訪れた場合、大幅に公務員が解雇されることもありえるのです。

日本の経済動向を予測し、自分の言葉で語れるように勉強してみてくださいね。

日本経済の全体観がつかめたら、自分が志望している各都道府県の未来予測もしてみるのがあわせてオススメです。

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