就職

2010年の人気企業ランキング、文系と理系で違う?

この記事の結論は「リーマン・ショック後の不安定な状況で大企業が人気。文系では保険会社や銀行、理系では鉄道や航空といった運輸関係の企業がランクインしている」です。2010年はリーマン・ショックの2年後で、世界金融危機の収束先が見えてきていませんでした。多くの就活生は安定志向から大企業を目指したと考えられます。この記事では、2010年の時代背景、人気企業ランキングトップ10の企業を文系、理系それぞれでまとめました。

2010年はどんな時代だった?

shutterstock_370841426

2010年はリーマン・ショックの2年後で、世界金融危機の収束先が見えていませんでした。日本経済は再び不景気に逆戻りをしています。政権交代が実現した1年後でもあります。民主党政権の時代です。

内閣府の「国民経済計算」によると、2010年の日本の名目GDPは約482兆6769億円です。2015年の日本のGDPは約500兆5000億円でしたので、日本の名目GDPは微増傾向です。出典:内閣府「国民経済計算

統計局の「平成22年国政調査公表」によると、人口は約1億2805万人です。総務省統計局「人口推計」によると、2016年9月1日時点での日本の人口は約1億2692万人ですので、減少傾向と言えます。高齢化率は約23.0%で超高齢社会に突入しています。出典:統計局「平成22年国勢調査公表」、総務省統計局「人口推計

厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によると、2010年のサラリーマンの平均年収は約467万8000円でした。2015年の平均年収は約440万円ですので、平均年収は減少傾向です。出典:厚生労働省「賃金構造基本統計調査

 

2010年の人気企業ランキング、文系トップ10は?

shutterstock_403731670

リクルートの「就職ブランド調査」によると、文系の2010年度新卒に人気の企業は以下のとおりです。出典:リクルート「就職ブランド調査

10位 東京海上日動火災保険

東京海上日動火災保険は保険会社です。売上高では日本の損害保険業界トップです。東京海上日動は日本の損害保険会社である東京海上ホールディングス傘下の主な子会社で、三菱グループに所属しています。1965年、1975年、1985年でもトップ10にランクインしており、現在も超人気企業の一つです。

東京海上日動火災保険は2007年に金融庁より行政処分(業務の一部停止命令および業務改善命令)を受けますが、リーマンショック後も順調に業績を伸ばし、2010年には中国に広東支店を開業しています。

 

9 位 三菱東京UFJ銀行

三菱UFJフィナンシャルグループ傘下で日本トップの都市銀行です。三菱グループの中核企業でもあります。主な事業内容は銀行業務で投資信託のサービスです。三菱銀行と東京銀行、UFJ銀行と合併したことで発足しました。

三菱東京UFJ銀行は2010年にオランダ王国企業誘致局と包括業務提携を行っており、グローバルな事業展開をしていました。

 

8位 みずほフィナンシャルグループ

みずほフィナンシャルグループは銀行持株会社で、みずほ銀行やみずほ証券、みずほ信託銀行の親会社です。2003年に設立された日本の3大メガバンクの1つです。

2006年にはニューヨーク証券取引所に米国預託証券(ADR)を上場しています。Forbes Global 2000によると、みずほフィナンシャルグループは世界企業総合番付2007で日本第4位となっていました。出典:GLOBAL2000

 

7位 オリエンタルランド

オリエンタルランドは、東京ディズニーリゾートを経営・運営する事業持ち株会社です。千葉県浦安沖を埋め立て、レジャー施設の建設などを行うことを目的として1960年に設立されました。ディズニーランドの誘致を行い、1983年に開業しました。

2008年にディズニーリゾートが25周年を迎え、2010年にはオリエンタルランドが創業50周年を迎えています。

 

6位 全日本空輸

日本航空は略称のANAで知られる日本を代表する航空会社です。日本航空と並ぶ主要な航空会社で、特に国内線が充実しています。1958年に日本ヘリコプター輸送株式会社と極東航空株式会社が合併して設立しました。2005年では人気企業ランキング総合1位にランクインしています。

2006年に国際線就航20周年を迎えました。2010年7月にエアージャパン、ANA&JPエクスプレスを合弁すると、同年10月にエアーニッポンネットワーク、エアーネクスト、エアーセントラルの3社を合併しており、大きく業績を伸ばしていることがわかります。

 

5位 三井住友銀行

三井住友銀行は三井住友フィナンシャルグループ傘下の都市銀行で、3大メガバンクの一角をしめます。2001年に住友銀行とさくら銀行と合併し、発足しました。

2009年に株式会社三井住友銀行、日興コーディアル証券株式会社(現SMBC日興証券株式会社)を完全子会社化するなど、2010年頃は飛躍を遂げた年でした。

 

4位 東日本旅客鉄道

東日本旅客鉄道は運輸業、駅スペース活用業、ショッピング・オフィス業を行っている鉄道会社です。東京圏に多くの路線を持ちます。東日本旅客鉄道は、1987年4月に日本国有鉄道が分割民営化されたことに始まります。

 

3位 東海旅客鉄道

東海旅客鉄道は、運輸業、流通業、不動産業の3つの事業を主に行う企業です。東名阪の大動脈である東海道新幹線を経営している。1987年4月に国鉄が分割民営化されたことに始まる企業です。

2008年に日本車輌製造株式会社を連結子会社化しています。またこの頃から中央新幹線の建設・調査を本格化させていきました。

 

2位 日本郵政グループ

日本郵政グループは持株会社で、日本郵便、ゆうちょ銀行やかんぽ生命保険の親会社です。郵便事業会社や郵便局会社経営管理を行い、業務の支援を行っています。2007年の郵政民営化に伴い、日本郵政公社より現在の体制に変更しました。

 

1位 JTBグループ

旅行業界では日本最大かつ世界有数の事業規模を有する旅行会社です。財団法人日本交通公社の営利部門を分割・民営化し、株式会社日本交通公社として創業されたことに始まります。パッケージツアーに代表される旅行業や旅行雑誌の出版業など様々な事業を統括しています。

2008年に「ルックJTB」参加者が2500万人を突破しました。2010年に「るるぶ」が発行点数世界最多の旅行ガイドシリーズとしてギネス世界記録TMに認定されるなど、多くの実績を残しています。

 

2010年の人気企業ランキング、理系トップ10は?

shutterstock_105421988

リクルートの「就職ブランド調査」によると、理系の2010年度新卒に人気の企業は以下のとおりです。出典:リクルート「就職ブランド調査

9位 富士重工業

富士重工業は日本の重工業メーカーです。富士重工業は自動車、航空宇宙、産業機器を主に製造しています。1917年より設立された中島飛行機が前身です。2017年よりSUBARUに商号を変更する予定です。

2008年にスバル生誕50週年を迎えると、同年にインプレッサが「自動車アセスメントグランプリ」を受賞しました。2010年に新世代ボクサーエンジンを開発するなど、業界を牽引しています。

 

9位 全日本空輸

文系のランキングでも6位にランクインした全日本空輸は、理系ランキングでも9位にランクインしています。文系にも理系にも人気があったことがわかりますね。

 

8位 西日本旅客鉄道

西日本旅客鉄道は、運輸業、流通業、不動産業を主な事業としている企業です。北陸、近畿、中国の大部分の路線網をもっています。1987年に国鉄が民営化されたことにはじまる企業です。

2006年に北陸線(長浜~敦賀駅間)、湖西線(永原~近江塩津駅間)直流化開業します。2008年には「安全基本計画」を発表し、「ICOCA」と「Suica」、「TOICA」の相互利用を開始するなど、利便性の向上を図っていました。

 

7位 エヌ・ティ・ティ・データ

エヌ・ティ・ティ・データはデータ通信サービスを提供する業界最大手のITサービス会社です。日本電信電話の子会社です。

2007年に連結売上高1兆円を達成すると、同年にマレーシア・ベトナムに現地法人を設立、様々な国・地域の企業を子会社化もしくは業務提携するなど、グローバルな事業展開を行っています。

 

6位 明治製菓

明治製菓は菓子類を中心とした各種食品の製造販売および、イソジンをはじめとする薬品を製造販売していた企業です。

2009年に共同持株会社「明治ホールディングス株式会社」を設立し、明治製菓と明治乳業が経営統合しました。2011年より明治乳業と事業再編が行われ、医療用医薬品事業を中心とするMeiji Seika ファルマに商号を変更しました。

 

5位 カゴメ

カゴメは飲料や食品、調味料の大手総合メーカーです。1903年にトマト加工事業を行う企業として設立しました。日本初のトマトソース、ケチャップ、トマトジュースを製造した企業です。2008年にトマトケチャップ100周年を迎えています。2010年にはオーストラリアのトマト加工会社・農業会社の事業譲受契約を締結しました。

 

4位 三菱重工業

三菱重工業は日本3大重工業の1つで、1884年に三菱財閥が長崎造船所を借り受けたことを始まりとする企業です。1964年に戦後分割されていた東、中央、西日本工業を再統合し誕生しました。現在では三菱の中核を担う企業の1つであるとともに、日本最大の機械メーカーでもあります。

2007年に発電システムの生産・サービス拠点としてMHI Engine System Asia Pte. Ltd.(シンガポール)を設立し、アジア各地に拠点を配置します。2008年にはターボチャージャの生産拠点としてMitsubishi Turbocharger Asia Co. Ltd.(タイ)を設立するなど、グローバル化を進めました。

 

3位 本田技研工業

本田技研工業輸送用機器(二輪車、四輪車、汎用製品など)の研究開発や製造販売している企業です。二輪車では世界首位の売上規模を誇ります。本田宗一郎氏が1946年10月に浜松市に本田技術研究所を開設したことが始まりとなります。近年ではロボットに関する研究や環境に配慮した燃料電池などの技術開発を行ってきました。

2009年に世界初の大型二輪車スポーツモデル用「デュアル・クラッチ・トランスミッション」を開発するなど、業界を牽引しています。

 

2位 東海旅客鉄道

文系のランキングでも3位にランクインした東海旅客鉄道は、理系ランキングでも2位にランクインしています。文理両方の人気を鑑みると、2010年当時日本で最も人気があった企業の一つであるといえるでしょう。

 

1位 東日本旅客鉄道

文系のランキングでも4位にランクインした東日本旅客鉄道は、理系ランキングでも1位にランクインしています。東海旅客鉄道に続き、2010年では鉄道会社が文理問わず人気であるようです。

銀行や鉄道関連会社が人気

shutterstock_242206303

2010年ではリーマン・ショックの影響からか安定と言われる大企業志向に人気があった事がわかります。特に文系では保険会社や銀行に人気が、理系では鉄道や航空といった運輸関係の企業が人気でした。

ただ、1965年から人気企業にランクインをしていた顔ぶれがやはり高いようです。アメリカではアップルやグーグル、アマゾンといった50年前に存在しない企業が世界的な企業になっています。ただ日本では、トップ企業の入れ替わりが極めて少ない状況が続いています。

ランクインしている企業の努力の賜物ともいえますが、知名度が高い大企業に人手が流れ、成長している企業に優秀な人材が不足しているとも言われています。このような状況は日本経済の停滞に繋がる考えられます。