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1995年の人気企業ランキング、文系と理系で違う?

この記事の結論は「過去20年間で世界は大きく変わったが、日本の人気企業ランキングに大きな変化はない」です。1995年は阪神淡路大震災や地下鉄サリン事件が起こった年です。バブル崩壊から2年後でもあり、世の中は不景気で、先の見通しが暗かった時代です。この記事では、1995年の人気企業ランキングトップ10の企業を文系、理系それぞれでまとめました。

1995年はどんな時代だった?

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1995年は、戦後50年を迎え、阪神淡路大震災や地下鉄サリン事件が起こった年です。バブル崩壊から2年後でもあり、今までの楽観的な経済状況が大きく覆ります。世の中は不景気で、先の見通しが非常に暗かった時代です。

内閣府の「国民経済計算」によると、1995年の日本の名目GDPは約501兆7069億円です。2016年現在とあまり変わりません。この時より経済が大きく発展していないことが分かります。出典:内閣府「国民経済計算

統計局によるホームページ「平成7年国勢調査」の公表によると、人口は約1億2557万人で現在とあまり変わりません。高齢化率は約14.5%で高齢社会に突入しています。出典:統計局「平成7年国勢調査

厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によると、サラリーマンの平均年収は約490万1300円でした。2014年の平均年収は約415万円だったので、現在よりも高いことが分かります。出典:厚生労働省「賃金構造基本統計調査

 

1995年の人気企業ランキング、文系トップ10は?

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リクルートの「就職ブランド調査」によると、文系の1995年度新卒に人気の企業は以下のとおりです。1995年は男女雇用機会均等法の施行前なので、男子学生のみのランキングとなっています。出典:リクルート「就職ブランド調査

10位 富士銀行

富士銀行は1948年に安田銀行から商号変更した都市銀行です。2002年に日本興業銀行と合併し、現在の商号のみずほ銀行になりました。1985年には文系6位にランクインしています。

 

9 位 第一勧業銀行

第一勧業銀行は2002年まで存在していた都市銀行です。1971年に第一銀行と日本勧業銀行が合併して設立され、当時は総資産日本1位を誇っていました。2002年にみずほ銀行に吸収され、現在にいたります。

 

8位 三菱商事

三菱商事は三菱グループの商社部門で大手総合商社です。設立から65年間続く大企業ですが、三菱グループ内では比較的新しい会社です。幅広い産業を事業領域としており、グローバルにビジネスを展開しています。1965年、1975年、1985年全てにおいてトップ10にランクインしています。

 

7位 三和銀行

銀行再編前に存在した都市銀行です。大阪を本拠としていました。1949年から東証一部に上場していましたが、2002年に東海銀行と合併してUFJ銀行になりました。UFJ銀行は、2006年に東京三菱銀行と合併し、現在では三菱東京UFJ銀行となっています。1965年にも文系10位にランクインしていました。

 

6位 東海旅客鉄道

東海旅客鉄道は、運輸業、流通業、不動産業の3つの事業を主に行う企業です。東名阪の大動脈である東海道新幹線を経営しています。1987年4月に国鉄が分割民営化されたことに始まる企業です。

 

5位 伊藤忠商事

伊藤忠商事は傘下に有力企業を多数抱えている総合商社で、世界最大の繊維商社でもありました。現在では繊維以外でも、生活資材や金融、情報通信といった非資源分野全般に渡るみずほグループの大手総合商社となっています。1965年で文系4位、1975年でも文系2位にランクインしていた人気企業です。

 

4位 三井物産

三井物産は三井グループの大手総合商社です。日本初の総合商社でもあり、明治初期からあらゆる商品の取り扱いを行ってきました。現在でも金属、機械・輸送、食品、化学やエネルギーといった幅広い分野を扱っています。1975年、1985年に引き続き、文系トップ10にランクインしました。

 

3位 三菱銀行

三菱銀行はかつて存在していた都市銀行です。1996年に東京銀行と、2006年にUFJ銀行と合併したことで現在は三菱東京UFJ銀行に行名を変更しています。三菱グループの中核企業でもあります。1975年、1985年に引き続き、文系トップ10にランクインしました。

 

2位 東京海上火災保険

東京海上火災保険は、現在では東京海上日動火災保険株式会社に社名を変更しています。売上高は日本の損害保険業界で当時からトップでした。東京海上日動は日本の損害保険会社である東京海上ホールディングス傘下の主な子会社で、三菱グループに所属しています。1965年、1975年、1985年全てにおいてトップ10にランクインしており、現在も超人気企業の一つです。

 

1位 日本電信電話

日本電信電話はかつての三公社五現業のひとつであった日本電信電話公社が前身です。略称はNTTで、日本の通信事業最大手であるNTTグループの持ち株会社です。電話回線の維持といった通信事業を行っています。1868年に官営による電信サービスが東京〜横浜間で行われたことに始まり、1985年に民営化されました。1965年に理系人気企業8位にランクインしています。

 

1995年の人気企業ランキング、理系トップ10は?

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リクルートの「就職ブランド調査」によると、理系の1995年度新卒に人気の企業は以下のとおりです。出典:リクルート「就職ブランド調査

10位 東京電力

関東地方における電気・ガスを提供している企業です。電力の小売り全面自由化を受けた体制変更より、現在は社名を東京電力ホールディングスに変更しています。

 

9位 松下電器産業

2008年に社名を変更し、現在ではパナソニック株式会社になっています。松下電器産業は電球用ソケットの製造販売から始まった企業で、現在では大阪府に本社を置く大手総合電機メーカーとなっています。日本を代表する経営者、松下幸之助が創業した企業です。1975年、1985年にもトップ10にランクインしていました。

 

8位 川崎重工業

川崎重工業は輸送機器や機械装置を製造している企業です。3大重工業のひとつでもあり、1878年に川崎築地造船所として設立されてから長い歴史をもっています。

 

7位 石川島播磨重工業

石川島播磨重工業は船舶や航空機、機械装置、エネルギー・プラントなど多岐にわたる商品を製造している製造会社です。3大重工業の一つでもあり、1853年の西洋戦艦の造船事業からの長い歴史を誇ります。2007年より現在の社名であるIHIに変更しています。

 

6位 東芝

1939年に芝浦製作所と東京電気が合併したことで誕生した企業です。オーディオや電球を販売していました。現在では大手重電の1社であるとともに国内最大手の半導体メーカーです。1975年より理系トップ10にランクインしています。2016年現在、2015年に発覚した不正会計問題で世界で約1万5000人の人員を解雇、早期退職優遇措置にしています。

 

5位 ソニー

1946年に創業した企業です。当時はまだ創業から20年経っていないベンチャー企業でした。日本で最初にテープレコーダーやトランジスタ・ラジオを開発しています。現在では、世界的なブランド力を持つハードウェア事業会社で、ゲームや映画、音楽などのエンタメ事業や、銀行や保険などの金融関連事業にも事業領域を広げています。1965年、1975年、1985年全てにおいてトップ10にランクインしており、2015年にも理系10位であった超人気企業の一つです。

 

4位 日本電気

日本電気は、現在「NEC」が略称として使われている電気メーカーです。1899年に日米合弁会社として設立されました。住友グループの一員として戦後は通信関係や電子部品、家電製品や無線通信機器分野に進出していました。現在では、通信機器やコンピューター、ITサービスを主な事業としています。1975年には理系6位、1985年にも理系5位にランクインしています。

 

3位 三菱重工業

三菱重工業は日本3大重工業の1つで、1884年に三菱財閥が長崎造船所を借り受けたことを始まりとする企業です。1964年に戦後分割されていた東、中央、西日本工業を再統合し誕生しました。現在では三菱の中核を担う企業の一つであるとともに、日本最大の機械メーカーでもあります。1965年にも理系6位にランクインしていました。

 

2位 日本電信電話

文系ランキングで1位にランクインしている日本電信電話は、理系ランキングでも2位にランクインしています。文理両方の人気を鑑みると、1995年当時日本で最も人気があった企業といえるでしょう。

 

1位 日立製作所

総合電機メーカー、日立製作所は1910年に久原鉱業所の修理向上として発足したのがはじまりです。冷蔵庫や全自動洗濯機を開発した会社です。1965年時点では電機機関車やエレベーターといった重電機器から扇風機といった家電製品に渡る幅広い商品を製造しています。現在は業界首位の売上高を誇る大手重電3社の一つです。1965年と1975年でも理系1位 、1985年に理系2位にランクインしていた不動の人気をほこる日立製作所は、1995年でも1位となりました。

 

安定神話崩壊後も大企業志向

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1995年の日本経済は、バブルの崩壊により1985年とは大きく変化しました。それに伴い終身雇用も大きく崩れて、大企業の安定神話が崩壊しました。

しかし、文系・理系を問わず、1985年以前の人気企業が依然としてトップ10にランクインしています。そして、それらの企業は現在でも人気な企業です。

ランクインしている企業の努力の賜物ともいえますが、就活生が知名度で就職先を判断しているという見方もできますね。