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1985年の人気企業ランキング、文系と理系で違う?

この記事の結論は「1975年のランキングからランクインする企業に大きな変化はない。文系と理系の両方にランクインする企業が増加した」です。1985年は今から約30年前です。日本経済の黄金時代で、バブル経済に突入する直前の好景気でした。この記事では、1985年の時代背景、人気企業ランキングトップ10の企業を文系、理系それぞれでまとめました。

1985年はどんな時代だった?

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1985年はバブル経済に入る1年前で、人々は好景気を実感していた時代です。

内閣府の「国民経済計算」によると、1985年の日本の名目GDPは約321兆2609億円で、2016年現在の60%以上に達しています。出典:内閣府「国民経済計算

総務省によると人口も現在とほとんど変わらない約1億2105万人で、人口ピラミッドは人口増加が停止し高齢化が始まるとされる釣り鐘型に完全に移行しました。出典:「e-Stat 政府統計の総合窓口

厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によると、サラリーマンの平均年収は約306万2000円です。出典:「賃金構造基本統計調査

「ジャパン・アズ・ナンバーワン」という書籍が出版されるほど、日本経済が発展していました。日本経済の黄金時代といえます。

 

1985年の人気企業ランキング、文系トップ10は?

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リクルートの「就職ブランド調査」によると、文系の1985年度新卒に人気の企業は以下のとおりです。1985年は男女雇用機会均等法の施行前なので、男子学生のみのランキングです。出典:就職ブランド調査(リクルート、1985)

10位 日本生命保険

日本生命保険は1889年に創業した日本で3番目に古い生命保険会社です。1899年より保有契約高が業界最大手となっています。相互会社であるため、会社の持ち主は契約者になります。

 

9 位 松下電器産業

2008年に社名を変更し、現在ではパナソニックという社名となっています。松下電器産業は電球用ソケットの製造販売から始まった企業で、現在では大阪府に本社を置く大手総合電機メーカーとなっています。

 

8位 日本IBM

日本IBMはIBM Corporationの100%子会社である外資系の企業です。民間法人や公的期間を対象にコンピューター関連製品やサービスを提供しています。1965年および1975年では理系トップ10にランクインしていました。

 

7位 三井物産

三井物産は三井グループの大手総合商社です。日本初の総合商社でもあり、明治初期からあらゆる商品の取り扱いを行ってきました。現在でも金属、機械・輸送、食品、化学やエネルギーといった幅広い分野を扱っています。1975年にも文系3位にランクインしていました。

 

6位 富士銀行

富士銀行は1948年に安田銀行から商号変更した都市銀行です。2002年に日本興業銀行と合併し現在の商号のみずほ銀行になりました。

 

5位 日本電気

日本電気は一般的にはNECが略称として使われている電気メーカーです。1899年に日米合弁会社として設立されました。住友グループの一員として戦後は通信関係や電子部品、家電製品や無線通信機器分野に進出していました。現在では、通信機器やコンピューター、ITサービスを主な事業としています。1975年では理系6位にランクインしていました。

 

4位 住友銀行

住友銀行は1912年に設立された銀都市銀行です。在阪三大都市銀行の一行でした。2001年にさくら銀行と合併し、現在では三井住友銀行となっています。

 

3位 三菱商事

三菱商事は三菱グループの商社部門で大手総合商社です。設立から65年間続く大企業ですが、三菱グループ内では比較的新しい会社です。幅広い産業を事業領域としており、グローバルなビジネス展開をしています。1965年で文系6位、1975年で文系5位にランクインしています。

 

2位 東京海上火災保険

東京海上火災保険は、現在では東京海上日動に社名を変更しています。売上高は日本の損害保険業界で当時からトップでした。東京海上日動は日本の損害保険会社である東京海上ホールディングス傘下の主な子会社で、三菱グループに所属しています。1965年で文系5位、1975年で7位にランクインし、現在も超人気企業の一つです。

 

1位 サントリー

サントリーは日本のアルコールや清涼飲料水の製造・販売を主に行う食料品業界の大手企業です。1899年2月にワインの製造販売を目的とした鳥井商店を創業したことが始まりで、1963 年にサントリーに商号変更しました。2009年より持株会社に移行しサントリーホールディングスに変更しています。

 

1985年の人気企業ランキング、理系トップ10は?

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1985年の理系ランキングには文系と同じ企業が多くランクインしました。こちらもリクルートの「就職ブランド調査」のデータを基にランキングを作成しています。

10位 大成建設

大成建設は日本の大手総合建設会社5社の1つです。大手総合建設会社のなかで唯一の非同族会社です。1873年に大倉組商会として創立され、1946 年に大成建設と改称されます。中部国際空港や九州国立博物館の施工を手がけました。

 

9位 清水建設

清水建設は日本の大手総合建設会社5社の1つです。民間の建設工事に強みを持ちます。1804年に創業され、1948年に清水建設に商号変更します。警視庁本部庁舎や大阪国際空港ターミナルビルの施工を手がけていました。

 

8位 松下電器産業

文系のランキングでも9位にランクインした松下電気産業は、理系ランキングでも8位にランクインしています。また、1975年にも理系6位にランクインしています。

 

7位 トヨタ自動車

トヨタ自動車は日本で最大、世界でトップの自動車メーカーです。1937年に豊田自動織機製作所から自動車部門が分離独立し、トヨタ自動車工業が設立されたことに始まります。トヨタ自動車はその創業以来長い歴史を誇り、現在ではグローバルな事業展開を行っています。

 

6位 ソニー

1946年に創業した企業です。日本で最初にテープレコーダーやトランジスタ・ラジオを開発しています。現在では、世界的なブランド力を持つハードウェア事業会社で、ゲームや映画、音楽あどのエンタメ事業や、銀行や保険などの金融関連事業にも多角化しています。1965年で理系8位、1975年に理系4位、2015年でも理系10位にランクインしており、長い間人気を保っている企業です。

 

5位 東芝

1939年に芝浦製作所と東京電気が合併したことで誕生した企業です。オーディオや電球を販売していました。現在では大手重電の1社であるとともに国内最大手の半導体メーカーです。1975年にも理系6位にランクインしていました。2016年現在、2015年に発覚した不正会計問題で世界で約1万5000人の人員を解雇、早期退職優遇措置にしています。

 

4位 日本IBM

文系のランキングでも8位にランクインした日本IBMは、理系ランキングでも7位にランクインしています。文系にも理系にも人気があったことがわかります。1965年、1975年に引き続き理系トップ10にランクインしており、不動の人気を誇っていました。

 

3位 富士通

富士通信機製造は1923年に古河電気鉱業とドイツのシーメンスが合弁で設立されました。日本の総合エレクトロニクスメーカーで各種コンピューター、ソフトウェアや通信設備を販売しています。1975年でも理系3位にランクインしています。

 

2位 日立製作所

総合電機メーカー、日立製作所は1910年に久原鉱業所の修理向上として発足したのがはじまりです。冷蔵庫や全自動洗濯機を開発した会社です。1965年時点では電機機関車やエレベーターといった重電機器から扇風機といった家電製品に渡る幅広い商品を製造しています。現在は業界首位の売上高を誇る大手重電3社の1つです。1965年と1975年でも理系1位にランクインしていました。

 

1位 日本電気

文系のランキングでも5位にランクインした日本電気は、理系ランキングでもトップにランクインしていました。また、1975年にも理系6位にランクインしています。

 

ほとんど変化しなかったランキング

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1985年は1975年から安定成長が続いていました。

1985年には理系と文系の両方で人気企業トップ10にランクインする企業が多くありました。1965年、1975年で理系に人気だった企業が文系学生にも人気となっています。それ以外の文系トップ10では特に銀行や保険会社の人気が高まりました。富士銀行や住友銀行など現在でも人気を誇る前身企業がランクインしています。

理系トップ10に関しては、1975年と比較してランクインする企業に変化がほとんどありません。ゼネコンの会社が入れ替わるも、トヨタ自動車以外では順位の変動が起きただけです。

学んできたことが異なる文系や理系の学生に人気の企業が同じであるということから、知名度が高い大企業に当時の学生が目を向けていたといえます。