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生命保険業界の研究、市場規模や主要企業、未来予測は?

この記事の結論は「2015年3月末時点での生命保険業界の市場規模は約857兆円。他の業界と比べて大きな市場規模を誇るものの、縮小傾向にある。生命保険業界は多様な背景を持ったプレイヤーが参入しており、今後さらに競争が厳しくなると予想される」です。生命保険業界は学生からの根強い人気を持つ業界です。この記事では生命保険業界の研究、市場規模や主要企業、未来予測についてまとめました。

生命保険業界の研究、市場規模は?

生命保険業界

一般社団法人の生命保険協会が公表した「生命保険の動向」によると、2015年3月末時点での日本の生命保険業界の市場規模は857兆4325億円です。

市場規模が最も大きかったのは1996年時点で、約1495兆円に達していました。日本の生命保険市場は約20年間かけて約638兆円縮小したことになります。

背景には高額な死亡保障へのニーズが低下し、医療保険等の死亡保障金額が少ない、または無い商品にニーズがシフトしたことがあります。近年は市場規模の縮小に反して、保有契約件数が伸びています。生命保険各社は縮小しつつある市場の中でいかに時代のニーズに合った商品を開発・提供できるかが勝敗をわけることがわかります。

 

生命保険市場は9つの商品に注目

生命保険業界

生命保険業界の市場規模を算出するにあたって参考にする商品は個人保険です。
個人保険は以下の9つの商品群で構成されています。

  • こども保険
  • がん保険
  • 医療保険
  • 養老保険
  • 変額保険
  • 定期保険
  • 利率変動型積立終身保険
  • 定期付終身保険
  • 終身保険

保有契約件数の内訳は医療保険が最も多く、3194万件です。全体構成の21.1%を占めています。次に終身保険が多く、3151万件、構成比20.8%で、がん保険が2197万件、構成比14.5%です。

一方、保有契約高の内訳は定期保険が237兆3292億円と最も多いです。全体構成の27.7%に当たります。次に終身保険が多く、157兆9896億円、構成比18.4%であり、3番目に定期付終身保険が154兆6209億円、構成比18.0%になります。

 

生命保険業界の研究、主要な企業は?

生命保険業界

金融庁の「生命保険会社一覧」によると、2016年7月4日時点で国内に41社の生命保険会社が存在しています。東洋経済新報社の「会社四季報 業界地図2016年版」によると、保険料等収入が1兆円を超す企業は10社あります。

以下は保険料等収入が1兆円を超す10社の一覧です。※2015年度の保険料等収入の高い順になっています。

  • かんぽ生命
  • 日本生命
  • 明治安田生命
  • 第一生命
  • 住友生命
  • 第一フロンティア生命
  • メットライフ生命
  • アフラック生命
  • ジブラルタ生命
  • 三井住友海上プライマリー生命

生命保険業界最大手はかんぽ生命です。元々は国営でしたが、2005年当時の小泉首相が郵政民営化をしたことで民営化。10年後の2015年には上場したことで話題になりました。

その他の企業には古くから日本の生命保険業界をリードしてきた企業が上位に連ねています。

新興勢力の存在も興味深いです。外資系はメットライフ生命、アフラック生命、ジブラルタ生命の3社になります。また、三井住友海上プライマリー生命といった損保系や2016年度に保険料等収入1兆円を突破した独立系のソニー生命が伸ばしています。外資系や損保系、独立系が存在感を高めていることがわかります。

 

生命保険業界の研究、未来予測は?

生命保険業界

従来人気であった死亡保障が中心の保険に対するニーズは現在変化しており、医療保障や貯蓄性商品へとシフトしています。医療の発達による長寿命化が主な原因と指摘されています。また、人口減少や少子高齢化といった人口構成の変化にも柔軟に対応できる力が問われることでしょう。

販売方法にも変化があります。従来は生保レディという対面営業チャネルからの販売が主だったものの、現在は多様化し、銀行窓口チャネルやインターネットチャネル等での販売も伸びてきました。

今後はこうした営業チャネルがより多様化すると考えられています。異業種から生命保険業界の参入が増える可能性もあります。KDDIは2015年4月にライフネット生命と提携することで保険商品の提供を開始しました。

生命保険業界はますます競争が厳しい業界になるのではないかと考えられます。

 

今後の生命保険業界を予測する

生命保険業界

これまでご紹介した通り、日本の生命保険の市場規模は縮小傾向にありますが依然として他の業界にはない規模の大きさを誇ります。

縮小している市場ですが、保有契約件数が伸びていることから時代のニーズに沿った新しい保険を開発・提供出来れば大きく成長できる可能性を秘めている業界であり、競争が一層激しくなる業界でもあるといえるのではないでしょうか。

今回の記事では取り上げていませんが、生命保険会社は資産運用にも力を入れています。ただ、ここ最近はどの保険会社も金融緩和や円高株安を背景に苦戦を強いられています。

運用成績は商品設計や提供に影響を及ぼすため、リスクもある事業です。どの保険会社が好調か。苦戦を強いられているのかに注目しておくのがオススメです。


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